近衛師団(このえしだん、旧字体: 近衞師團)は、大日本帝国陸軍の師団の一つ。一般師団とは異なり、最精鋭かつ最古参の部隊(軍隊)として天皇と宮城(皇居)を警衛する「禁闕守護」(きんけつしゅご)の責を果たし、また儀仗部隊として「鳳輦供奉」(ほうれんぐぶ)の任にもあたった。 帝国陸軍における軍隊符号はGD(一般師団はD)。太平洋戦争中後期には編制の改編が行われ、最終的には近衛第1師団 (1GD)・近衛第2師団 (2GD)・近衛第3師団 (3GD) の3個近衛師団が編成された。 戦後、1955年(昭和30年)頃に、防衛庁は陸上自衛隊に事実上の「近衛部隊」を復活させることを計画したが、警視庁や皇宮警察などの警察当局の強い反対により実現しなかった(後述)。その後、1962年(昭和37年)に市ヶ谷駐屯地に編成された第32普通科連隊が「近衛連隊」を自称している。 現在、皇居の警備は主に、警察庁の附属機関である皇宮警察本部が担っている。