地下茎(ちかけい; underground stem, subterranean stem)とは、通常の状態として地下にある茎のことであり、地下に適応した性質をもつ (下図1)。地表直下にあるものから地下深くを伸びるものまであり、ハスのように水底下の地中に位置するものもある (レンコン)。これに対して、地表より上に伸びる茎は、地上茎 (aerial stem, epigeal stem, terrestrial stem) とよばれる。地下茎は地中にある点で根と類似するが、ふつう葉 (鱗片葉など) を付けること (しばしばその跡が残る)、根冠や根毛がないことなどにより区別できる。地下茎はその形態や構造に応じて、、、、に区分されることが多い。 根と同様に、地下茎は植物体を土壌に固着させる役割を担い、また地下茎からはふつう根 (不定根) が生じる。さらに地下茎は養分を貯蔵し、生育不適期 (冬など) の耐久構造となりその後に新たな地上部を生じたり、母体から切り離されて新たな個体となる (栄養繁殖) ことに用いられるものも多い。 地下茎の中には、ジャガイモ、タマネギ、ニンニク、サトイモ、ウコンなど食用や薬用に用いられる例がある。