ヒメクグ(Kyllinga brevifolia Rottb. var. leiolepis)は、単子葉類カヤツリグサ科(またはカヤツリグサ属)の多年草である。よく育っても高さ30cm程度の小型の草で、湿ったところに生える。花茎の先端に、丸っこいくす玉のような穂を、1個つけるのが特徴である。 地下茎は浅い土の中を横に這い、茶色の鞘に包まれる。節ごとにまばらに花茎を出すが、匍匐茎の伸びが悪くて花茎が集まって生じることもある。花茎を出す前は、葉をつける短い茎があり、根出葉を広げる。根出葉は平らに広がって伸び、黄緑色で表面に強い照りがある。 花茎は断面が三角で、緑色でつやがある。先端に花序がつく。花序のすぐ下にそれぞれ長さが異なる3枚ほどの苞がつく。苞は葉状で、水平に広がり、長く伸びる。花序は多数の小穂が頭状に集まったもので、ほぼ球形のものが一つだけ(まれに2~3個)である。小穂は左右から偏平で、基本的にはカヤツリグサ属の一般と同じく、2つ折りになった鱗片が2列につく形だが、花数が極端に少なく、鱗片はせいぜい数枚、花も2つくらいしかなく、果実を実らせるのは小穂1個あたり1つだけである。小穂は先端がとがっているので、花序は短いイガのある栗のように、刺々な印象。果実が熟すると、小穂の基部から外れて落ちる。

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  • ヒメクグ(Kyllinga brevifolia Rottb. var. leiolepis)は、単子葉類カヤツリグサ科(またはカヤツリグサ属)の多年草である。よく育っても高さ30cm程度の小型の草で、湿ったところに生える。花茎の先端に、丸っこいくす玉のような穂を、1個つけるのが特徴である。 地下茎は浅い土の中を横に這い、茶色の鞘に包まれる。節ごとにまばらに花茎を出すが、匍匐茎の伸びが悪くて花茎が集まって生じることもある。花茎を出す前は、葉をつける短い茎があり、根出葉を広げる。根出葉は平らに広がって伸び、黄緑色で表面に強い照りがある。 花茎は断面が三角で、緑色でつやがある。先端に花序がつく。花序のすぐ下にそれぞれ長さが異なる3枚ほどの苞がつく。苞は葉状で、水平に広がり、長く伸びる。花序は多数の小穂が頭状に集まったもので、ほぼ球形のものが一つだけ(まれに2~3個)である。小穂は左右から偏平で、基本的にはカヤツリグサ属の一般と同じく、2つ折りになった鱗片が2列につく形だが、花数が極端に少なく、鱗片はせいぜい数枚、花も2つくらいしかなく、果実を実らせるのは小穂1個あたり1つだけである。小穂は先端がとがっているので、花序は短いイガのある栗のように、刺々な印象。果実が熟すると、小穂の基部から外れて落ちる。 日本全国に分布し、湿った日なたに多い。水田のあぜ道などでは常連である。国外では朝鮮から中国、ウスリー地方に分布する。 (ja)
  • ヒメクグ(Kyllinga brevifolia Rottb. var. leiolepis)は、単子葉類カヤツリグサ科(またはカヤツリグサ属)の多年草である。よく育っても高さ30cm程度の小型の草で、湿ったところに生える。花茎の先端に、丸っこいくす玉のような穂を、1個つけるのが特徴である。 地下茎は浅い土の中を横に這い、茶色の鞘に包まれる。節ごとにまばらに花茎を出すが、匍匐茎の伸びが悪くて花茎が集まって生じることもある。花茎を出す前は、葉をつける短い茎があり、根出葉を広げる。根出葉は平らに広がって伸び、黄緑色で表面に強い照りがある。 花茎は断面が三角で、緑色でつやがある。先端に花序がつく。花序のすぐ下にそれぞれ長さが異なる3枚ほどの苞がつく。苞は葉状で、水平に広がり、長く伸びる。花序は多数の小穂が頭状に集まったもので、ほぼ球形のものが一つだけ(まれに2~3個)である。小穂は左右から偏平で、基本的にはカヤツリグサ属の一般と同じく、2つ折りになった鱗片が2列につく形だが、花数が極端に少なく、鱗片はせいぜい数枚、花も2つくらいしかなく、果実を実らせるのは小穂1個あたり1つだけである。小穂は先端がとがっているので、花序は短いイガのある栗のように、刺々な印象。果実が熟すると、小穂の基部から外れて落ちる。 日本全国に分布し、湿った日なたに多い。水田のあぜ道などでは常連である。国外では朝鮮から中国、ウスリー地方に分布する。 (ja)
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  • Cyperus brevifolia Rottb. var. leiolepis
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  • Cyperus brevifolia Rottb. var. leiolepis (ja)
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  • ツユクサ類 (ja)
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prop-ja:名称
  • ヒメクグ (ja)
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prop-ja:変種
  • K. brevifolia var. leiolepis (ja)
  • ヒメクグ (ja)
  • K. brevifolia var. leiolepis (ja)
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  • Hara (ja)
  • Kyllinga brevifolia Rottb. var. leiolepis (ja)
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  • ヒメクグ (ja)
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  • イネ目 (ja)
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  • ヒメクグ(Kyllinga brevifolia Rottb. var. leiolepis)は、単子葉類カヤツリグサ科(またはカヤツリグサ属)の多年草である。よく育っても高さ30cm程度の小型の草で、湿ったところに生える。花茎の先端に、丸っこいくす玉のような穂を、1個つけるのが特徴である。 地下茎は浅い土の中を横に這い、茶色の鞘に包まれる。節ごとにまばらに花茎を出すが、匍匐茎の伸びが悪くて花茎が集まって生じることもある。花茎を出す前は、葉をつける短い茎があり、根出葉を広げる。根出葉は平らに広がって伸び、黄緑色で表面に強い照りがある。 花茎は断面が三角で、緑色でつやがある。先端に花序がつく。花序のすぐ下にそれぞれ長さが異なる3枚ほどの苞がつく。苞は葉状で、水平に広がり、長く伸びる。花序は多数の小穂が頭状に集まったもので、ほぼ球形のものが一つだけ(まれに2~3個)である。小穂は左右から偏平で、基本的にはカヤツリグサ属の一般と同じく、2つ折りになった鱗片が2列につく形だが、花数が極端に少なく、鱗片はせいぜい数枚、花も2つくらいしかなく、果実を実らせるのは小穂1個あたり1つだけである。小穂は先端がとがっているので、花序は短いイガのある栗のように、刺々な印象。果実が熟すると、小穂の基部から外れて落ちる。 (ja)
  • ヒメクグ(Kyllinga brevifolia Rottb. var. leiolepis)は、単子葉類カヤツリグサ科(またはカヤツリグサ属)の多年草である。よく育っても高さ30cm程度の小型の草で、湿ったところに生える。花茎の先端に、丸っこいくす玉のような穂を、1個つけるのが特徴である。 地下茎は浅い土の中を横に這い、茶色の鞘に包まれる。節ごとにまばらに花茎を出すが、匍匐茎の伸びが悪くて花茎が集まって生じることもある。花茎を出す前は、葉をつける短い茎があり、根出葉を広げる。根出葉は平らに広がって伸び、黄緑色で表面に強い照りがある。 花茎は断面が三角で、緑色でつやがある。先端に花序がつく。花序のすぐ下にそれぞれ長さが異なる3枚ほどの苞がつく。苞は葉状で、水平に広がり、長く伸びる。花序は多数の小穂が頭状に集まったもので、ほぼ球形のものが一つだけ(まれに2~3個)である。小穂は左右から偏平で、基本的にはカヤツリグサ属の一般と同じく、2つ折りになった鱗片が2列につく形だが、花数が極端に少なく、鱗片はせいぜい数枚、花も2つくらいしかなく、果実を実らせるのは小穂1個あたり1つだけである。小穂は先端がとがっているので、花序は短いイガのある栗のように、刺々な印象。果実が熟すると、小穂の基部から外れて落ちる。 (ja)
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  • ヒメクグ (ja)
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  • ヒメクグ (ja)
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