数学における実数 x の絶対値(ぜったいち、英: absolute value)または母数(ぼすう、英: modulus)|x| は、その符号を無視して得られるの値を言う。つまり正数 x に対して |x| = x および負数 x に対して |x| = −x(このとき −x は正)であり、また |0| = 0 である。例えば 3 の絶対値は 3 であり −3 の絶対値も 3 である。数の絶対値はその数の零からの距離と見なすことができる。 実数の絶対値を一般化する概念は、数学において広範で多様な設定のもとで生じてくる。例えば、絶対値は複素数、四元数、順序環、体などに対しても定義することができる。様々な数学的あるいは物理学的な文脈における (magnitude) や距離およびノルムなどの概念は、絶対値と緊密な関係にある。