数学における級数 (きゅうすう、英: series) とは、ひと口に言えば数や関数など互いに足すことのできる数学的対象の列について考えられる無限項の和のことである。ただし「無限の項の総和」が何を表しているのかということはしばしば解析学の言葉を用いて様々な場合に意味を与える(の節を参照)ことができるが、そのようなことができない「発散する級数」もあれば、級数自体を新たな形式的対象としてとらえることもある。小さくなっていく実数を項とする級数の収束性については様々な判定条件が与えられている。 級数を表す記法として、和記号を用いた表現や三点リーダ ⋯ を用いた表現 a0 + a1 + ⋯ などがある。 有限個の項以外は 0 とすることで有限個の対象の和を表すこともでき、無限項の和であることを特に強調する場合には無限級数ともいう。無限の項の和の形に表された級数が何を表しているかということは一見必ずしも明らかではないため、何らかの意味付けを与えなければならない。最もよく採用される理解の方法は、有限個の項の和が収束する先を無限級数の値とすることである。例えば、 より となる(1/2 + 1/4 + 1/8 + 1/16 + ⋯ を参照)。このほかに、解析接続などの手法により、みかけ上発散している級数に対して (1+2+3+4+…を参照) のような等式が意味付けされることもある。