ハンセン病(ハンセンびょう、Hansen’s disease, leprosy)は、抗酸菌の一種である癩(らい)菌 (Mycobacterium leprae) の皮膚のマクロファージ内寄生および末梢神経細胞内寄生によって引き起こされる感染症である。 病名は、1873年に癩菌を発見したノルウェーの医師、アルマウェル・ハンセンに由来する。嘗ての日本では「癩(らい)」、「癩病」、「らい病」とも呼ばれていたが、それらを差別的に感じる人も多く、歴史的な文脈以外での使用は避けられるのが一般的である。その理由は、「医療や病気への理解が乏しい時代に、その外見や感染への恐怖心などから、患者への過剰な差別が生じた時に使われた呼称である」ためで、それに関連する映画なども作成されている。 感染経路は、癩菌の経鼻・経気道よりのものが主であるが、他系統も存在する(感染経路の項にて後述)。癩菌の感染力は非常に低く、治療法も確立した現状では、重篤な後遺症を残すことや感染源になることは無いものの、適切な治療を受けない・受けられない場合、皮膚に重度の病変が生じ、他者への二次感染を生じる事もある。

Property Value
dbo:abstract
  • ハンセン病(ハンセンびょう、Hansen’s disease, leprosy)は、抗酸菌の一種である癩(らい)菌 (Mycobacterium leprae) の皮膚のマクロファージ内寄生および末梢神経細胞内寄生によって引き起こされる感染症である。 病名は、1873年に癩菌を発見したノルウェーの医師、アルマウェル・ハンセンに由来する。嘗ての日本では「癩(らい)」、「癩病」、「らい病」とも呼ばれていたが、それらを差別的に感じる人も多く、歴史的な文脈以外での使用は避けられるのが一般的である。その理由は、「医療や病気への理解が乏しい時代に、その外見や感染への恐怖心などから、患者への過剰な差別が生じた時に使われた呼称である」ためで、それに関連する映画なども作成されている。 感染経路は、癩菌の経鼻・経気道よりのものが主であるが、他系統も存在する(感染経路の項にて後述)。癩菌の感染力は非常に低く、治療法も確立した現状では、重篤な後遺症を残すことや感染源になることは無いものの、適切な治療を受けない・受けられない場合、皮膚に重度の病変が生じ、他者への二次感染を生じる事もある。 2018年の世界保健機関(WHO)による統計では、世界におけるハンセン病の新規患者総数は、年間約21万人である。一方、日本の新規患者数は年間で0〜1人に抑制され、現在では極めて稀な疾病となっている。ハンセン病はWHOにより「顧みられない熱帯病(NTDs)」に指定されている。 (ja)
  • ハンセン病(ハンセンびょう、Hansen’s disease, leprosy)は、抗酸菌の一種である癩(らい)菌 (Mycobacterium leprae) の皮膚のマクロファージ内寄生および末梢神経細胞内寄生によって引き起こされる感染症である。 病名は、1873年に癩菌を発見したノルウェーの医師、アルマウェル・ハンセンに由来する。嘗ての日本では「癩(らい)」、「癩病」、「らい病」とも呼ばれていたが、それらを差別的に感じる人も多く、歴史的な文脈以外での使用は避けられるのが一般的である。その理由は、「医療や病気への理解が乏しい時代に、その外見や感染への恐怖心などから、患者への過剰な差別が生じた時に使われた呼称である」ためで、それに関連する映画なども作成されている。 感染経路は、癩菌の経鼻・経気道よりのものが主であるが、他系統も存在する(感染経路の項にて後述)。癩菌の感染力は非常に低く、治療法も確立した現状では、重篤な後遺症を残すことや感染源になることは無いものの、適切な治療を受けない・受けられない場合、皮膚に重度の病変が生じ、他者への二次感染を生じる事もある。 2018年の世界保健機関(WHO)による統計では、世界におけるハンセン病の新規患者総数は、年間約21万人である。一方、日本の新規患者数は年間で0〜1人に抑制され、現在では極めて稀な疾病となっている。ハンセン病はWHOにより「顧みられない熱帯病(NTDs)」に指定されている。 (ja)
dbo:thumbnail
dbo:wikiPageExternalLink
dbo:wikiPageID
  • 55296 (xsd:integer)
dbo:wikiPageLength
  • 76146 (xsd:nonNegativeInteger)
dbo:wikiPageRevisionID
  • 92541229 (xsd:integer)
dbo:wikiPageWikiLink
prop-ja:alignItems
  • flex-end (ja)
  • flex-end (ja)
prop-ja:caption
  • ハンセン病を患ったノルウェーの男性 (ja)
  • (1886年、当時24歳) (ja)
  • ハンセン病を患ったノルウェーの男性 (ja)
  • (1886年、当時24歳) (ja)
prop-ja:date
  • 2022 (xsd:integer)
  • 2022-02-10 (xsd:date)
prop-ja:diseasesdb
  • 8478 (xsd:integer)
prop-ja:emedicinesubj
  • med (ja)
  • med (ja)
prop-ja:emedicinetopic
  • 1281 (xsd:integer)
prop-ja:gap
  • 0 (xsd:integer)
prop-ja:icd
  • 30 (xsd:integer)
  • (ja)
  • A30. (ja)
prop-ja:medlineplus
  • 1347 (xsd:integer)
prop-ja:meshid
  • D007918 (ja)
  • D007918 (ja)
prop-ja:name
  • ハンセン病 (ja)
  • ハンセン病 (ja)
prop-ja:omim
  • 246300 (xsd:integer)
prop-ja:section
  • 1 (xsd:integer)
prop-ja:wikiPageUsesTemplate
dct:subject
rdfs:comment
  • ハンセン病(ハンセンびょう、Hansen’s disease, leprosy)は、抗酸菌の一種である癩(らい)菌 (Mycobacterium leprae) の皮膚のマクロファージ内寄生および末梢神経細胞内寄生によって引き起こされる感染症である。 病名は、1873年に癩菌を発見したノルウェーの医師、アルマウェル・ハンセンに由来する。嘗ての日本では「癩(らい)」、「癩病」、「らい病」とも呼ばれていたが、それらを差別的に感じる人も多く、歴史的な文脈以外での使用は避けられるのが一般的である。その理由は、「医療や病気への理解が乏しい時代に、その外見や感染への恐怖心などから、患者への過剰な差別が生じた時に使われた呼称である」ためで、それに関連する映画なども作成されている。 感染経路は、癩菌の経鼻・経気道よりのものが主であるが、他系統も存在する(感染経路の項にて後述)。癩菌の感染力は非常に低く、治療法も確立した現状では、重篤な後遺症を残すことや感染源になることは無いものの、適切な治療を受けない・受けられない場合、皮膚に重度の病変が生じ、他者への二次感染を生じる事もある。 (ja)
  • ハンセン病(ハンセンびょう、Hansen’s disease, leprosy)は、抗酸菌の一種である癩(らい)菌 (Mycobacterium leprae) の皮膚のマクロファージ内寄生および末梢神経細胞内寄生によって引き起こされる感染症である。 病名は、1873年に癩菌を発見したノルウェーの医師、アルマウェル・ハンセンに由来する。嘗ての日本では「癩(らい)」、「癩病」、「らい病」とも呼ばれていたが、それらを差別的に感じる人も多く、歴史的な文脈以外での使用は避けられるのが一般的である。その理由は、「医療や病気への理解が乏しい時代に、その外見や感染への恐怖心などから、患者への過剰な差別が生じた時に使われた呼称である」ためで、それに関連する映画なども作成されている。 感染経路は、癩菌の経鼻・経気道よりのものが主であるが、他系統も存在する(感染経路の項にて後述)。癩菌の感染力は非常に低く、治療法も確立した現状では、重篤な後遺症を残すことや感染源になることは無いものの、適切な治療を受けない・受けられない場合、皮膚に重度の病変が生じ、他者への二次感染を生じる事もある。 (ja)
rdfs:label
  • ハンセン病 (ja)
  • ハンセン病 (ja)
owl:sameAs
prov:wasDerivedFrom
foaf:depiction
foaf:isPrimaryTopicOf
is dbo:wikiPageRedirects of
is dbo:wikiPageWikiLink of
is prop-ja:knownFor of
is prop-ja:subject of
is prop-ja:主眼 of
is prop-ja:守護対象 of
is prop-ja:著名な実績 of
is owl:sameAs of
is foaf:primaryTopic of