禁教令(きんきょうれい)は、ある宗教を信仰し布教したりすることを禁ずる命令(法令)のことである。日本においては特にキリスト教を禁じていたものを指し、キリスト教禁止令(キリシタン禁制、禁令)とも呼ばれる。禁制扱いになった宗教は邪宗門と呼ばれた。通常、単に禁教令と言った場合には、日本で慶長17年(1612年)及び翌慶長18年12月22日(1614年1月31日)に江戸幕府が出したキリスト教を禁ずる法令を指す。 世界においては、ローマ帝国におけるネロやディオクレティアヌスなどの皇帝によるキリスト教禁止の勅令と、それに伴う弾圧が知られているが、一般にはキリスト教徒に対する弾圧、迫害と一括りに呼ばれ、禁教令の語を充てない(例えばディオクレティアヌスによる303年の勅令と、それに伴う弾圧は「最後の大迫害」と呼ばれる)。 本項では、江戸時代のキリスト教政策を中心に、安土桃山時代以降の日本で行われた、カトリック教会への禁教令および関連する事項について説明する。