北方地域(ほっぽうちいき)とは、北海道本島の東の沖合いに位置する歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島という4つの島に対する日本の法律内での用語である。一般的には「北方領土」「北方四島」と呼ばれることが多い。 4島はかつてアイヌなどの先住民が居住する島々であったが、1855年から日本の領土となり、1945年以降はソビエト連邦が、1991年以降は同国を引き継いだロシア連邦が自国の領土として実効支配を行っている。それに対して日本国政府が領有権を有すると主張し、返還を求めるという北方領土問題が生じている。この領土問題についての詳細は当該記事を参照。 なお、第二次世界大戦前の日本において「北方領土」とは、単に「北の領土」という意味で樺太、千島列島、北海道などを指していた。「」(沖縄や小笠原諸島など)に対する形で用いられていた。また、4島が千島列島に含まれるという立場からは「南千島」が同義語として用いられるが、「南千島」には歯舞群島と色丹島を含まないことがある。 ロシアでは、クリル列島(千島列島)の一部として「南クリル諸島(露: Южные Курильские острова)」と呼ばれる。 本記事では単に「4島」とも記し、4島の概況について記載する。