機甲(きこう)とは、現代戦において、機械化歩兵を含む「機械化された装甲部隊」(機甲部隊)を指し、それらが装備する戦車をはじめとした装甲戦闘車両を投入した戦闘を機甲戦(きこうせん)と呼ぶ。これは、非対称戦争が主流となる以前の現代戦では重要な部分であり、特に戦車どうしの戦闘は戦史でも戦車戦(せんしゃせん)と呼ばれることが多い。機甲戦の基本原理は、防衛線に対して機甲部隊の機動力を使用して突破する能力にある。 機甲戦の実例の多くは、戦車、歩兵戦闘車、自走砲といった車両の使用を中心としている。さらに機械化された戦闘工兵などの支援部隊も使用される。機甲戦の戦闘教義は、第一次世界大戦の西部戦線で行われた塹壕戦の膠着状態を打破するために開発された。また、軍事戦略上の結果としては機動と決戦を主唱した主張した19世紀の軍事学派の思想に回帰するものであった。