樅(もみ)は、大日本帝国海軍の駆逐艦。松型(丁型)の9番艦である。日本海軍の艦名としては2代目(初代は二等駆逐艦「樅型」1番艦「樅」)。太平洋戦争後半の1944年(昭和19年)9月7日に竣工し、訓練部隊の第十一水雷戦隊に編入された。内海西部で訓練に従事、並行して輸送作戦に従事する空母の護衛をおこなった。11月15日、新編の第52駆逐隊に所属。12月中旬、空母「雲龍」を護衛してフィリピンに向かう(12月19日、雲龍沈没)。マニラ進出後の12月下旬、松型2隻(樅、檜)はマニラと中国大陸沿岸部(カムラン湾、サンジャック)との間で輸送任務に従事する。1945年(昭和20年)1月5日午後、第52駆逐隊(檜、樅)はルソン島西岸リンガエン湾でアメリカ軍上陸船団と交戦したあと、「樅」は空襲を受けて撃沈された。