ラディオドンタ類(放射歯類、英:radiodont, radiodontan, radiodontid、学名:Radiodonta)は、基盤的な節足動物と考えられる古生物の分類群である。分類学上はラディオドンタ目(放射歯目 ほうしゃしもく)とされる。アノマロカリスのみならず、ペイトイア、フルディア、アンプレクトベルアなどをも含んだ多様なグループである。 頭部には甲皮、複眼、放射状の歯と関節に分かれた前部付属肢、柔軟な胴部には鰓と対をなしに並んだ鰭(ヒレ)という独特な特徴の組み合わせをもつ海棲動物である。30種以上が知られ、その生態は活発な肉食性から穏やかな濾過摂食性まで多岐にわたったと考えられる。 世界中の堆積累層から化石が見つかり、カンブリア紀(約5億年前)の種類を中心とする分類群であるが、オルドビス紀(約4億8,000万年前)とデボン紀(約4億年前)に生息したものもわずかに発見される。その形態学上の復元と分類学上の位置付けは多くの議論が繰り広げられ、節足動物の起源と初期系統発生を示唆する重要な分類群の1つである。 本群は一時期ではアノマロカリス類(anomalocaridid, anomalocarid)と総称されてきたが、これはかつて本群の全ての構成種が、そのうちのアノマロカリス科(Anomalocarididae)のみに含まれた経緯の名残である(後述)。

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  • ラディオドンタ類(放射歯類、英:radiodont, radiodontan, radiodontid、学名:Radiodonta)は、基盤的な節足動物と考えられる古生物の分類群である。分類学上はラディオドンタ目(放射歯目 ほうしゃしもく)とされる。アノマロカリスのみならず、ペイトイア、フルディア、アンプレクトベルアなどをも含んだ多様なグループである。 頭部には甲皮、複眼、放射状の歯と関節に分かれた前部付属肢、柔軟な胴部には鰓と対をなしに並んだ鰭(ヒレ)という独特な特徴の組み合わせをもつ海棲動物である。30種以上が知られ、その生態は活発な肉食性から穏やかな濾過摂食性まで多岐にわたったと考えられる。 世界中の堆積累層から化石が見つかり、カンブリア紀(約5億年前)の種類を中心とする分類群であるが、オルドビス紀(約4億8,000万年前)とデボン紀(約4億年前)に生息したものもわずかに発見される。その形態学上の復元と分類学上の位置付けは多くの議論が繰り広げられ、節足動物の起源と初期系統発生を示唆する重要な分類群の1つである。 本群は一時期ではアノマロカリス類(anomalocaridid, anomalocarid)と総称されてきたが、これはかつて本群の全ての構成種が、そのうちのアノマロカリス科(Anomalocarididae)のみに含まれた経緯の名残である(後述)。 (ja)
  • ラディオドンタ類(放射歯類、英:radiodont, radiodontan, radiodontid、学名:Radiodonta)は、基盤的な節足動物と考えられる古生物の分類群である。分類学上はラディオドンタ目(放射歯目 ほうしゃしもく)とされる。アノマロカリスのみならず、ペイトイア、フルディア、アンプレクトベルアなどをも含んだ多様なグループである。 頭部には甲皮、複眼、放射状の歯と関節に分かれた前部付属肢、柔軟な胴部には鰓と対をなしに並んだ鰭(ヒレ)という独特な特徴の組み合わせをもつ海棲動物である。30種以上が知られ、その生態は活発な肉食性から穏やかな濾過摂食性まで多岐にわたったと考えられる。 世界中の堆積累層から化石が見つかり、カンブリア紀(約5億年前)の種類を中心とする分類群であるが、オルドビス紀(約4億8,000万年前)とデボン紀(約4億年前)に生息したものもわずかに発見される。その形態学上の復元と分類学上の位置付けは多くの議論が繰り広げられ、節足動物の起源と初期系統発生を示唆する重要な分類群の1つである。 本群は一時期ではアノマロカリス類(anomalocaridid, anomalocarid)と総称されてきたが、これはかつて本群の全ての構成種が、そのうちのアノマロカリス科(Anomalocarididae)のみに含まれた経緯の名残である(後述)。 (ja)
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  • 獰猛な捕食性ラディオドンタ類のそれぞれの前部付属肢の動作予想。アノマロカリス科のアノマロカリスは前部付属肢を幅広く上下に湾曲し、アンプレクトベルア科のアンプレクトベルアは強大な内突起と先端の肢節を嚙み合わせ、カリョシントリプスは左右の付属肢全体を嚙み合わせたとされる。 (ja)
  • 多種多様なラディオドンタ類が発見されるバージェス頁岩(カナダブリティッシュコロンビア州、1枚目)と Maotianshan Shale(中国雲南省、2枚目) (ja)
  • アノマロカリス科のアノマロカリス(1枚目)とフルディア科のペイトイア(2枚目)、フルディア(3枚目)とカンブロラスター(4枚目)。それぞれ体型・甲皮・鰭などの発達具合の違いにより機動性が異なっていたと考えられる。 (ja)
  • アノマロカリス科/アンプレクトベルア科(1枚目)とフルディア科(2枚目)のラディオドンタ類におけるそれぞれの前部付属肢の基本外部形態。前者は顕著な節間膜と長短を繰り返した内突起、後者は内側に湾曲した5本以上の長い内突起が特徴的である。 (ja)
  • ラディオドンタ類の前半身の外部形態。A: 背側、B: 腹側、Fa: 前部付属肢、He: 頭部背側の甲皮(H-element)、Pe: 頭部左右の甲皮(P-element)、Ey: 複眼、Oc: 歯(oral cone)、Af: 首の鰭、Bf, Vf: 腹側の鰭、Df: 背側の鰭、Sb: 鰓とされる構造体(setal blade) (ja)
  • アノマロカリス(1枚目)とコーダティカリス(2枚目)の歯。両方とも隆起をもつが、これは両者の共通祖先から受け継いだ祖先形質、もしくは単に収斂進化の結果と考えられる。 (ja)
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  • 脱皮動物 (ja)
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  • 汎節足動物 (ja)
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prop-en:下位分類
  • * ? ククメリクルス * カリョシントリプス * パラノマロカリス * ラミナカリス * ホウカリス * インノヴァティオカリス * アノマロカリス科 ** アノマロカリス ** レニシカリス * アンプレクトベルア科 ** アンプレクトベルア ** ライララパクス ** ラムスコルディア * タミシオカリス科 ** タミシオカリス * フルディア科 ** ペイトイア (=ラガニア 、カスビア ) ** フルディア (=プロボシカリス ) ** スタンレイカリス ** シンダーハンネス ** エーギロカシス ** パーヴァンティア ** ウースリナカリス ** カンブロラスター ** ? ゼンヘカリス ** コーダティカリス ** ブッカスピネア ** ティタノコリス 本文も参照 (ja)
  • * ? ククメリクルス * カリョシントリプス * パラノマロカリス * ラミナカリス * ホウカリス * インノヴァティオカリス * アノマロカリス科 ** アノマロカリス ** レニシカリス * アンプレクトベルア科 ** アンプレクトベルア ** ライララパクス ** ラムスコルディア * タミシオカリス科 ** タミシオカリス * フルディア科 ** ペイトイア (=ラガニア 、カスビア ) ** フルディア (=プロボシカリス ) ** スタンレイカリス ** シンダーハンネス ** エーギロカシス ** パーヴァンティア ** ウースリナカリス ** カンブロラスター ** ? ゼンヘカリス ** コーダティカリス ** ブッカスピネア ** ティタノコリス 本文も参照 (ja)
prop-en:名称
  • ラディオドンタ類 (ja)
  • ラディオドンタ類 (ja)
prop-en:和名
  • ラディオドンタ類 (ja)
  • 放射歯類 (ja)
  • (広義の)アノマロカリス類 (ja)
  • ラディオドンタ類 (ja)
  • 放射歯類 (ja)
  • (広義の)アノマロカリス類 (ja)
prop-en:地質時代
  • 古生代カンブリア紀第三期 - デボン紀前期(約5億2,100万 - 4億年前) (ja)
  • 古生代カンブリア紀第三期 - デボン紀前期(約5億2,100万 - 4億年前) (ja)
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  • (Collins, 1996) (ja)
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  • 様々なラディオドンタ類左上:アンプレクトベルア、右上:アノマロカリス、左中:エーギロカシス、右中:ペイトイア、左下:ライララパクス、中下:カンブロラスター、右下:フルディア (ja)
  • 様々なラディオドンタ類左上:アンプレクトベルア、右上:アノマロカリス、左中:エーギロカシス、右中:ペイトイア、左下:ライララパクス、中下:カンブロラスター、右下:フルディア (ja)
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  • 動物界 (ja)
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  • †恐蟹綱 (ja)
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  • 節足動物門 (ja)
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  • 様々なラディオドンタ類左上:アンプレクトベルア、右上:アノマロカリス、左中:エーギロカシス、右中:ペイトイア、左下:ライララパクス、中下:カンブロラスター、右下:フルディア
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  • ラディオドンタ類(放射歯類、英:radiodont, radiodontan, radiodontid、学名:Radiodonta)は、基盤的な節足動物と考えられる古生物の分類群である。分類学上はラディオドンタ目(放射歯目 ほうしゃしもく)とされる。アノマロカリスのみならず、ペイトイア、フルディア、アンプレクトベルアなどをも含んだ多様なグループである。 頭部には甲皮、複眼、放射状の歯と関節に分かれた前部付属肢、柔軟な胴部には鰓と対をなしに並んだ鰭(ヒレ)という独特な特徴の組み合わせをもつ海棲動物である。30種以上が知られ、その生態は活発な肉食性から穏やかな濾過摂食性まで多岐にわたったと考えられる。 世界中の堆積累層から化石が見つかり、カンブリア紀(約5億年前)の種類を中心とする分類群であるが、オルドビス紀(約4億8,000万年前)とデボン紀(約4億年前)に生息したものもわずかに発見される。その形態学上の復元と分類学上の位置付けは多くの議論が繰り広げられ、節足動物の起源と初期系統発生を示唆する重要な分類群の1つである。 本群は一時期ではアノマロカリス類(anomalocaridid, anomalocarid)と総称されてきたが、これはかつて本群の全ての構成種が、そのうちのアノマロカリス科(Anomalocarididae)のみに含まれた経緯の名残である(後述)。 (ja)
  • ラディオドンタ類(放射歯類、英:radiodont, radiodontan, radiodontid、学名:Radiodonta)は、基盤的な節足動物と考えられる古生物の分類群である。分類学上はラディオドンタ目(放射歯目 ほうしゃしもく)とされる。アノマロカリスのみならず、ペイトイア、フルディア、アンプレクトベルアなどをも含んだ多様なグループである。 頭部には甲皮、複眼、放射状の歯と関節に分かれた前部付属肢、柔軟な胴部には鰓と対をなしに並んだ鰭(ヒレ)という独特な特徴の組み合わせをもつ海棲動物である。30種以上が知られ、その生態は活発な肉食性から穏やかな濾過摂食性まで多岐にわたったと考えられる。 世界中の堆積累層から化石が見つかり、カンブリア紀(約5億年前)の種類を中心とする分類群であるが、オルドビス紀(約4億8,000万年前)とデボン紀(約4億年前)に生息したものもわずかに発見される。その形態学上の復元と分類学上の位置付けは多くの議論が繰り広げられ、節足動物の起源と初期系統発生を示唆する重要な分類群の1つである。 本群は一時期ではアノマロカリス類(anomalocaridid, anomalocarid)と総称されてきたが、これはかつて本群の全ての構成種が、そのうちのアノマロカリス科(Anomalocarididae)のみに含まれた経緯の名残である(後述)。 (ja)
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