鋏角(きょうかく、英語: chelicera、複数形: chelicerae)とは、クモ・サソリ・カブトガニなどの鋏角類の節足動物に特有で、口の直前にある1対の付属肢(関節肢)である。主に餌を掴む用の口器として用いられる。 原則として先端2節で嚙み合う構造となり、時おり歯(tooth, denticle)と呼ばれる棘を内側にもつ。多くの場合は名前の通りはさみ型だが、クモなどの鋏角はむしろ鎌や牙に似る。また、通常は小さく目立たないが、ヒヨケムシやダイオウウミサソリのように、大きな鋏角をもつ種類もある。 英語名「chelicera」はギリシア語の「khēlē」(鋏)と「keras」(角)の合成語。種類により別名もあり、例えばウミグモでは一般に「鋏肢」(きょうし、chelifore)と呼ばれ、クモでは「上顎」(じょうがく)、カニムシでは「鋏顎」とも呼ばれている。ただし鋏角は他の節足動物の顎(大顎と小顎)とは別器官であり、由来はむしろ触角に相同である。 名前が「鋏脚」(きょうきゃく、cheliped)に似て、しばしば混同されることもあるが、これはカニやエビなどの甲殻類における、別器官であるはさみ型の脚(鉗脚)を専門に指す用語である。

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  • 鋏角(きょうかく、英語: chelicera、複数形: chelicerae)とは、クモ・サソリ・カブトガニなどの鋏角類の節足動物に特有で、口の直前にある1対の付属肢(関節肢)である。主に餌を掴む用の口器として用いられる。 原則として先端2節で嚙み合う構造となり、時おり歯(tooth, denticle)と呼ばれる棘を内側にもつ。多くの場合は名前の通りはさみ型だが、クモなどの鋏角はむしろ鎌や牙に似る。また、通常は小さく目立たないが、ヒヨケムシやダイオウウミサソリのように、大きな鋏角をもつ種類もある。 英語名「chelicera」はギリシア語の「khēlē」(鋏)と「keras」(角)の合成語。種類により別名もあり、例えばウミグモでは一般に「鋏肢」(きょうし、chelifore)と呼ばれ、クモでは「上顎」(じょうがく)、カニムシでは「鋏顎」とも呼ばれている。ただし鋏角は他の節足動物の顎(大顎と小顎)とは別器官であり、由来はむしろ触角に相同である。 名前が「鋏脚」(きょうきゃく、cheliped)に似て、しばしば混同されることもあるが、これはカニやエビなどの甲殻類における、別器官であるはさみ型の脚(鉗脚)を専門に指す用語である。 (ja)
  • 鋏角(きょうかく、英語: chelicera、複数形: chelicerae)とは、クモ・サソリ・カブトガニなどの鋏角類の節足動物に特有で、口の直前にある1対の付属肢(関節肢)である。主に餌を掴む用の口器として用いられる。 原則として先端2節で嚙み合う構造となり、時おり歯(tooth, denticle)と呼ばれる棘を内側にもつ。多くの場合は名前の通りはさみ型だが、クモなどの鋏角はむしろ鎌や牙に似る。また、通常は小さく目立たないが、ヒヨケムシやダイオウウミサソリのように、大きな鋏角をもつ種類もある。 英語名「chelicera」はギリシア語の「khēlē」(鋏)と「keras」(角)の合成語。種類により別名もあり、例えばウミグモでは一般に「鋏肢」(きょうし、chelifore)と呼ばれ、クモでは「上顎」(じょうがく)、カニムシでは「鋏顎」とも呼ばれている。ただし鋏角は他の節足動物の顎(大顎と小顎)とは別器官であり、由来はむしろ触角に相同である。 名前が「鋏脚」(きょうきゃく、cheliped)に似て、しばしば混同されることもあるが、これはカニやエビなどの甲殻類における、別器官であるはさみ型の脚(鉗脚)を専門に指す用語である。 (ja)
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  • 鋏角(きょうかく、英語: chelicera、複数形: chelicerae)とは、クモ・サソリ・カブトガニなどの鋏角類の節足動物に特有で、口の直前にある1対の付属肢(関節肢)である。主に餌を掴む用の口器として用いられる。 原則として先端2節で嚙み合う構造となり、時おり歯(tooth, denticle)と呼ばれる棘を内側にもつ。多くの場合は名前の通りはさみ型だが、クモなどの鋏角はむしろ鎌や牙に似る。また、通常は小さく目立たないが、ヒヨケムシやダイオウウミサソリのように、大きな鋏角をもつ種類もある。 英語名「chelicera」はギリシア語の「khēlē」(鋏)と「keras」(角)の合成語。種類により別名もあり、例えばウミグモでは一般に「鋏肢」(きょうし、chelifore)と呼ばれ、クモでは「上顎」(じょうがく)、カニムシでは「鋏顎」とも呼ばれている。ただし鋏角は他の節足動物の顎(大顎と小顎)とは別器官であり、由来はむしろ触角に相同である。 名前が「鋏脚」(きょうきゃく、cheliped)に似て、しばしば混同されることもあるが、これはカニやエビなどの甲殻類における、別器官であるはさみ型の脚(鉗脚)を専門に指す用語である。 (ja)
  • 鋏角(きょうかく、英語: chelicera、複数形: chelicerae)とは、クモ・サソリ・カブトガニなどの鋏角類の節足動物に特有で、口の直前にある1対の付属肢(関節肢)である。主に餌を掴む用の口器として用いられる。 原則として先端2節で嚙み合う構造となり、時おり歯(tooth, denticle)と呼ばれる棘を内側にもつ。多くの場合は名前の通りはさみ型だが、クモなどの鋏角はむしろ鎌や牙に似る。また、通常は小さく目立たないが、ヒヨケムシやダイオウウミサソリのように、大きな鋏角をもつ種類もある。 英語名「chelicera」はギリシア語の「khēlē」(鋏)と「keras」(角)の合成語。種類により別名もあり、例えばウミグモでは一般に「鋏肢」(きょうし、chelifore)と呼ばれ、クモでは「上顎」(じょうがく)、カニムシでは「鋏顎」とも呼ばれている。ただし鋏角は他の節足動物の顎(大顎と小顎)とは別器官であり、由来はむしろ触角に相同である。 名前が「鋏脚」(きょうきゃく、cheliped)に似て、しばしば混同されることもあるが、これはカニやエビなどの甲殻類における、別器官であるはさみ型の脚(鉗脚)を専門に指す用語である。 (ja)
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  • 鋏角 (ja)
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