茶道(さどう、ちゃどう)は湯を沸かし、茶を練るか点(た)てる、あるいは淹れ、茶を振る舞う日本伝統の行為(茶の儀式)。また、それを基本とした様式と芸道。 元来「茶湯(さのゆ、ちゃのゆ)」といった。千利休は「数寄道」、古田織部は「茶湯」、小堀遠州は「茶の道」という語も使っていたが、江戸時代前期には茶道(さどう)とも呼ばれるようになった(『』『南方録』など)。「茶道」の英語訳としては tea ceremony のほか、茶道の表千家と裏千家ではそれぞれ the way of tea、chanoyu を用いている。表千家では「さどう」、裏千家では「ちゃどう」と読む。岡倉覚三(天心)は英文の著書 The Book of Tea(『茶の本』)において、Teaism と tea ceremony という用語を使い分けている。 主客の一体感を旨とし、茶碗に始まる茶道具や茶室の床の間にかける禅語などの掛け物は個々の美術品である以上に全体を構成する要素として一体となり、茶事として進行するその時間自体が総合芸術とされる。 現在一般に、茶道といえば抹茶を用いる茶道のことだが、江戸期に成立した煎茶を用いる煎茶道も含む。