『南方録』(なんぽうろく)は、博多の立花家に千利休の秘伝書として伝わった古伝書。ただし、同時代を著した書籍としては内容や用語等に矛盾点が指摘され、現在、一部の研究者の間では元禄時代に成立した偽書との説がある。「わび茶」の概念の形成に大きな影響を与えたと考えられている、江戸時代の茶道思想を知る重要な茶書。