バトゥ・ウルス(ulūs-i bātū)は、ジョチの次男のバトゥを始祖とする政権。モンゴル帝国を構成する遊牧国家(ウルス)の一つで、ジョチ・ウルスの右翼部に相当する。13世紀から15世紀にかけてヨーロッパロシア南部の草原地帯(現在のロシア連邦南部連邦管区・沿ヴォルガ連邦管区及びウクライナ南部)を支配し、またルーシ諸公国を間接支配下に置いたが、15世紀半ばにカザン・ハン国/アストラハン・ハン国/クリミア・ハン国といった諸ハン国に分裂した。 一般的にはキョク・オルダ(青帳汗国)の名称でも知られるが、近年ではアク・オルダ(白帳汗国)こそが正しい名称であるとされており、書籍では両者が混在する状態にある。