キプチャク草原(キプチャクそうげん、英語: Cuman–Kipchak confederation、ロシア語: Дешт-и-Кипчак)は、中央ユーラシア西北部から東ヨーロッパ南部までの歴史的呼称。ペルシア語のダシュティ・キプチャーク(波: دشت قپچاق、Dasht-i Qipchāq)の訳語で、この地域に11世紀から13世紀にかけてテュルク系遊牧民キプチャク(別名クマン、コマン、ポロヴェツ)が活動したことからこのように呼ばれるようになった。ラテン語の記録では「クマニア」(羅: Cumania)・「コマニア」、古東スラヴ語・ルーシ語の記録では「ポロヴェツ草原」(露: Половецкая степь)と呼ばれる。中国語の記録では欽察草原(きんさつそうげん)と呼ばれる。