社会的少数者(しゃかいてきしょうすうしゃ)または社会的少数集団(しゃかいてきしょうすうしゅうだん)、社会的少数派(しゃかいてきしょうすうは)とは、その社会の権力関係において、その属性が少数派に位置する者の立場やその集団を指す。欧米の「マイノリティグループ」(英語: minority group)の考え方を輸入したものであるが、日本語では単に「マイノリティ」と呼ばれることも多い。多くの場合、そのグループの一員であることによって社会的な偏見や差別の対象になったり、少数者の事情を考慮していない社会制度の不備から損失を被ることを前提とした呼称であり、「社会的弱者」にも近い概念であるといえる。対義語はマジョリティまたは社会的多数派であり、これは多数派に位置する為には強い立場にいる集団を意味しており、統めて世論を形成しやすい群というふうにも言える。留意点として、数としては少数でなくても、差別や構造により社会的に弱い立場の集団を「マイノリティ」とする定義もある。たとえば数の面では人口の半数近くを占める女性や、人口では多数派である南アフリカの黒人や20世紀初頭のアメリカ合衆国南部の黒人のように、人口の割に社会における機会が著しく制限された層をマイノリティとする反レイシズム団体も存在する。逆に、数としては少数であってもその集団が強い立場にある場合には「マイノリティ」と呼ばないことが多い。これの例としては、「一握りの大富豪」と呼ばれる富裕層や、ラテンアメリカ諸国における白人層、アパルトヘイト時代の南アフリカ共和国における白人層などを挙げることができる。
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