人権教育(じんけんきょういく、Human rights education)とは、学習者(児童・生徒など)の人権尊重のための知識、技術および態度を養うことを目的とする、あらゆる教育活動の総称である。また、学習者に焦点を当てる場合は人権学習(じんけんがくしゅう)と呼ばれることもある。 国連の「人権教育のための世界計画」行動計画では、「知識の共有、技術の伝達、および態度の形成を通じ、人権という普遍的文化を構築するために行う、教育、研修および情報である」と定義されている。その要素として含まれるのが、次の三つである。 (1)知識・技術……人権および人権保護の仕組みを学び、日常生活で用いる技術を身につけること。 (2)価値・姿勢……価値を発展させ、人権擁護の姿勢を強化すること。 (3)行動……人権を保護し促進する行動をとること。 つまり、ひとりひとりの存在と可能性を大切にする明日の社会を形成するため、市民のエンパワーメント(自分で意思決定し、行動できること)を目ざすのが人権教育である。