ゲーベン(ドイツ語:Goeben)は、ドイツ帝国海軍 (Kaiserliche Marine) の巡洋戦艦。モルトケ級巡洋戦艦の2番艦で、姉妹艦はモルトケ (SMS Moltke) 。1912年7月に竣工したが、間もなくドイツ地中海戦隊に配属されて地中海に展開し、砲艦外交をおこなった。第一次世界大戦勃発直後、イギリス海軍の地中海艦隊の追跡を受けてダーダネルス海峡を通過、オスマン帝国の領海に逃げ込む。ドイツ帝国からオスマン帝国に売却され、16世紀のスルタン、セリム1世にちなんでヤウズ・スルタン・セリム(トルコ語: Yavuz Sultan Selim)と改名された。「ヤウズ」は、スルタン・セリム1世のあだ名で、トルコ語で“冷酷な者”の意味である。