『解体新書』(かいたいしんしょ、旧字体表記:解體新書)は、日本語で書かれた安永3年(1774年)発行の解剖学書。ドイツ人医師ヨハン・アダム・クルムスの医学書 "Anatomische Tabellen "(1722年初版。日本語通称は無し)の蘭訳本(オランダ語訳書)である "Ontleedkundige Tafelen "(1734年刊行。日本語での訛称および通称は『ターヘル・アナトミア』)を主な底本として、江戸時代の日本人が西洋医学書を日本語に翻訳した書物である。 ヨーロッパ諸語からの本格的な翻訳書としては日本初の試みであったともいうが、ほかにも、「日本最初の本格的な西洋医学の翻訳書」「日本最初の、西洋医学書の翻訳書」「西洋科学書の日本最初の本格的な翻訳書」「日本最初の西洋解剖学訳述書」など、個々の辞事典の解説は対象範囲にかなりの差異がある。 著者は前野良沢(翻訳係)と杉田玄白(清書係)。江戸時代中期にあたる安永3年(1774年)、江戸・日本橋の板元・須原屋市兵衛の下で刊行された。本文4巻、付図1巻。内容は漢文で書かれている。