数学の位相空間論における可分空間(かぶんくうかん、英: separable space)とは、可算な稠密部分集合を持つような位相空間をいう。つまり、空間の点列 {xn}∞n=1 で、その空間の空でない任意の開集合が少なくとも一つその点列の項を含むものが存在する。 他のと同様に、可分性は空間の「大きさの制限」を与えるものである。これは必ずしも濃度に関するものではなく、より微妙な位相的な意味での「大きさ」である。(ただしハウスドルフ空間の場合は濃度に関する制限にもなっている。下記参照。)特に、可分空間上の連続写像でその像がハウスドルフ空間の部分集合であるようなものは全て、その可算稠密部分集合上の値によって決定される。 一般に、可分性は極めて有用で(幾何学や古典的な解析学で研究されるような空間のクラスに対しては)きわめて緩やかなものと一般に考えられる、空間への技術的仮定である。可分性とそれに関連のあるの概念の比較は重要である(第二可算のほうが一般には強い条件だが、距離化可能な空間のクラスでは同値になる。