『城のある町にて』(しろのあるまちにて)は、梶井基次郎の短編小説。「ある午後」「手品と花火」「病気」「勝子」「昼と夜」「雨」の6章の挿話から成る。幼い異母妹の死を看取った後の不安定な感情や悲しみを癒すために訪れた、姉夫婦一家の住む三重県の松阪町での実体験を題材にした私小説的作品である。基次郎の代表作の一つでもあり、作中の「今、空は悲しいまで晴れてゐた」という一文は有名である。