ホロコースト否認(ホロコーストひにん、ドイツ語: Holocaustleugnung、英語: Holocaust denial)は、ナチス・ドイツが行ったユダヤ人の組織的虐殺である「ホロコースト」の一部もしくは全体を否認する主張。これらの主張を支持する者を、「ホロコースト否認論者」という。ホロコースト修正主義、ホロコースト見直し論、ホロコースト否定論とも言う。 ホロコースト否定論は、600万人に近い数のユダヤ人が第二次世界大戦中、ナチスによって虐殺された、という歴史的事実を否定することを核心に置いた現象である。この場合、否定はホロコーストの事実をはっきり否認することの他、該当の事件・事実を極小化・凡庸化・相対化することも含んでいる。強硬派の否定論者ないし「修正主義派(レヴィジョニスト)」(と自己規定したがっている人びと)によれば、ユダヤ人絶滅は実際には起こらなかった。ドイツ側当局はヨーロッパ・ユダヤ人の殺害をけっして計画しなかったし、ユダヤ人が虐殺されたという絶滅収容所なども建設したことも一度もなかった。レヴィジョニストの見るところ、1939年-45年のユダヤ人死亡者数が、まず30万人以上ということはありえず、死因も通常は戦時の欠乏、困難、病気に帰せられるものであった。