ノガイ・オルダは、15世紀から16世紀にかけて存続したジョチ・ウルスの継承政権のひとつ。カフカス北部からカスピ海北岸を中心としてキプチャク草原の一角を支配した。 ジョチ・ウルス東部の有力者であったマンギト(マングィト)部のエディゲとヌラディン(ヌールッディーン)の父子が実質上の建国者である。「ノガイ」の名は他称であって、彼ら自身は支配者の部族名を取ってマンギトと称した。ノガイの名の由来は確実ではないが、普通には13世紀後半にジョチ・ウルス右翼(西部)の有力者であったジョチの曾孫ノガイに関係していると見られている。