アリウス派は、アレクサンドリアの司祭、アリウス(古典ギリシア語表記でアレイオス、250年頃 - 336年頃)とその追随者の集団を指す。この派の名前は、この教義を提唱したアリウスの名前に由来している。 集団は「アリウス派」と呼ばれ、その主張内容は「アリウス主義」(羅: Arianismus、英: Arianism)として知られており、この教義の本質であるイエスは被造物である、という考え方はアリウスに起因している。 この教義に含まれている、キリストの神性を父なる神よりも下位に置くは、アリウスが最初に主張を始めたわけではなく、ユスティノスやオリゲネスなど、護教教父たちも教えていたものである。。 だからといって、護教教父たちが、アリウスと同じ従属説を認識していたのではない。護教教父たちは、子は父に従属はするが、「子が父と本性的に同等なものである」ことも主張していた。アリウスは従属説を極端に推し進めた。その結果、生じたのがイエスは被造物である、という考えである。 このアリウスの思想は「アンティオケイアのイグナティオスとテルトゥリアヌスがすでに表現していた教会の基本的理解、つまりイエスは真なる神であると同時に人間であるという理解から逸脱」していた。