有坂銃(ありさかじゅう)とは、日本のボルトアクション方式の軍制式小銃の系列であり、それまでの村田銃系列の小銃を更新する為に1897年より製造が始まり、第二次世界大戦が終結する1945年まで製造された一連の小銃をさす。欧米圏ではアリサカ・ライフル (Arisaka rifle) とも呼ぶ。最も一般的な有坂銃は6.5×50mmセミリムドの三十八年式実包を用いる三八式歩兵銃及び、現代の.308ウィンチェスター弾に匹敵する威力を持つ7.7×58mmリムレスの九九式実包を用いる九九式短小銃である。九九式及び他の多くの有坂銃の亜種は、ほとんどは連合国軍最高司令官総司令部の命令により廃棄処分されたが、何千挺かはアメリカ軍とソ連軍の兵士の手により戦地にて鹵獲され、戦利品として第二次大戦後にアメリカ合衆国とロシアへともたらされた。