後天性免疫不全症候群(こうてんせいめんえきふぜんしょうこうぐん、英語: Acquired immune deficiency syndrome, AIDS(エイズ))は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が免疫細胞に感染し、免疫細胞を破壊して後天的に免疫不全を起こす疾患。照屋勝治はエイズを慢性ウイルス血症による「全身性炎症性疾患」としている。性感染症の一つ。HIVに感染しただけでAIDSを発症するのではなく、HIVに感染した人が、免疫能の低下により23の合併症のいずれかを発症した状態のことをいう。 感染から2 - 4週で、無症候(症状がない)や、インフルエンザの様な症状などを起こしてから、5年から10年の症状のない潜伏期間に入る。後に風邪によく似た症状や、全身の脂漏性皮膚炎を呈し、その後、多くの感染症にかかるようになる。感染経路は、コンドームを用いない性行為のほか、注射器の打ち回しといった血液感染や、母子感染が主である。感染しているかの検査には血液検査が用いられる。

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  • 後天性免疫不全症候群(こうてんせいめんえきふぜんしょうこうぐん、英語: Acquired immune deficiency syndrome, AIDS(エイズ))は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が免疫細胞に感染し、免疫細胞を破壊して後天的に免疫不全を起こす疾患。照屋勝治はエイズを慢性ウイルス血症による「全身性炎症性疾患」としている。性感染症の一つ。HIVに感染しただけでAIDSを発症するのではなく、HIVに感染した人が、免疫能の低下により23の合併症のいずれかを発症した状態のことをいう。 感染から2 - 4週で、無症候(症状がない)や、インフルエンザの様な症状などを起こしてから、5年から10年の症状のない潜伏期間に入る。後に風邪によく似た症状や、全身の脂漏性皮膚炎を呈し、その後、多くの感染症にかかるようになる。感染経路は、コンドームを用いない性行為のほか、注射器の打ち回しといった血液感染や、母子感染が主である。感染しているかの検査には血液検査が用いられる。 治療には抗HIV薬を用いたHAART療法が用いられる。1981年のアメリカ合衆国における初確認から1990年代半ばまでは治療法がなかったが、その後は服薬で体内のHIVを減らすことができるようになった。2021年時点、服薬は副作用があるうえ発症を抑えるため生涯続ける必要があるが、HIVを体内から完全になくすワクチンが研究途上であるほか、幹細胞移植などによる完治例が少数ながらある。一方で治療により、感染者の平均余命は非感染者とほぼ同水準まで延長されているとする研究も報告されている。 (ja)
  • 後天性免疫不全症候群(こうてんせいめんえきふぜんしょうこうぐん、英語: Acquired immune deficiency syndrome, AIDS(エイズ))は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が免疫細胞に感染し、免疫細胞を破壊して後天的に免疫不全を起こす疾患。照屋勝治はエイズを慢性ウイルス血症による「全身性炎症性疾患」としている。性感染症の一つ。HIVに感染しただけでAIDSを発症するのではなく、HIVに感染した人が、免疫能の低下により23の合併症のいずれかを発症した状態のことをいう。 感染から2 - 4週で、無症候(症状がない)や、インフルエンザの様な症状などを起こしてから、5年から10年の症状のない潜伏期間に入る。後に風邪によく似た症状や、全身の脂漏性皮膚炎を呈し、その後、多くの感染症にかかるようになる。感染経路は、コンドームを用いない性行為のほか、注射器の打ち回しといった血液感染や、母子感染が主である。感染しているかの検査には血液検査が用いられる。 治療には抗HIV薬を用いたHAART療法が用いられる。1981年のアメリカ合衆国における初確認から1990年代半ばまでは治療法がなかったが、その後は服薬で体内のHIVを減らすことができるようになった。2021年時点、服薬は副作用があるうえ発症を抑えるため生涯続ける必要があるが、HIVを体内から完全になくすワクチンが研究途上であるほか、幹細胞移植などによる完治例が少数ながらある。一方で治療により、感染者の平均余命は非感染者とほぼ同水準まで延長されているとする研究も報告されている。 (ja)
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