アンチセンスRNA(英: antisense RNA、asRNA)は、タンパク質をコードするmRNAに対して相補的な一本鎖RNAである。アンチセンス転写産物(antisense transcript)、アンチセンスオリゴヌクレオチド(antisense oligonucleotide)、また人工的なもの以外は天然アンチセンス転写産物(natural antisense transcript、NAT)とも呼ばれる。asRNAは原核生物と真核生物の双方で見つかっており、短鎖(<200ヌクレオチド)、長鎖(>200ヌクレオチド)ノンコーディングRNAへと分類される。asRNAの主な機能は遺伝子発現の調節である。asRNAは化学合成によって作成される場合もあり、遺伝子ノックダウンのためのツールとして広く利用されているほか、治療への応用もなされている。