素因数分解 (そいんすうぶんかい、英: prime factorization) とは、ある正の整数を素数の積の形で表すことである。 素因数分解には次のような性質がある。 * 任意の正の整数に対して、素因数分解はただ1通りに決定する(素因数分解の一意性)。 * 素因数分解の結果から、正の約数やその個数、総和などを求めることができる。 例えば48を素因数分解すれば、24×3となる。 インターネットでの認証等で利用されている公開鍵暗号の代表であるRSA暗号の安全性は、巨大な合成数の素因数分解を実用的な時間内に実行することが困難であることと深い関わりがあり、RSA 以外の公開鍵暗号でも素因数分解問題に基づく方式が多々あるため、素因数分解のアルゴリズムが活発に研究されている。また実際に巨大な合成数の素因数分解の計算機実験も行われている。 通常の素因数分解は、有理整数環 Z で考えるが、一般の代数体の整数環においては、素因数分解の一意性に対応する性質が成り立つとは限らない。