輝石(きせき、pyroxene、パイロキシン)は、ケイ酸塩鉱物の一種。多くの火成岩や変成岩に含まれる代表的な造岩鉱物。 色は無色・緑色・褐色・黒色などで、ガラス光沢を持つ。自形結晶は短柱状。二方向の劈開が顕著。角閃石によく似るが、劈開の交わる角度(約90°)により区別される。 基本的な化学組成は XY(Si,Al)2O6 (ただし、X はCa、Na、Fe2+、Zn、Mn、Mg、Li、Y はCr、Al、Fe3+、Mg、Mn、Sc、Ti、V、Fe2+)で表される。 結晶系により、直方(斜方)輝石(ちょくほうきせき、orthopyroxene、直方晶系(斜方輝石))および単斜輝石(たんしゃきせき、clinopyroxene、単斜晶系)の2つに分類され、さらに上記の化学組成により細かく分類される。 英語: pyroxeneは、19世紀に火成岩中に見出された当初に、石英とは異なる異物質としてギリシャ語で「pyro-(火の、火成岩中の)」「xenon(おかしな異物)、キセノンの語源と同義」とよんだことによる。