漢字文化圏において、熟語(じゅくご)と称する語は、2字以上の漢字が結合した言葉のことである。構成要素が漢字であることを強調するために漢熟語あるいは熟字などと呼ぶこともある。日本語においては、複数の漢字で構成される単語として認識される。本項目では、特にことわりのない限り、この意味での「熟語」について解説する。 中国語における「熟語(shúyǔ)」という語は、常用される俚諺や格言といったニュアンスで用いられることが多く、むしろ「複合詞(fùhécí)」や「合成詞(héchéngcí)」あるいは単に「2字の並び」という意味の「駢字(べんじ、piánzì)」などの語の方が日本語で言うところの「熟語」に近いが、いずれも全く同義というわけではない。なお、中国語で「熟字(shúzì)」は、「よく知られている漢字」という意味になる。 なお、朝鮮語、ベトナム語についても、漢字に相当する語彙要素(字音形態素)が結合した言葉が数多く存在している。これについては、漢語系語彙にある各項目を参照のこと。