永久磁石(えいきゅうじしゃく、permanent magnet)とは、外部から磁場や電流の供給を受けることなく磁石としての性質を比較的長期にわたって保持し続ける物体のことである。強磁性ないしはフェリ磁性を示す物体であってヒステリシスが大きく常温での減磁が少ないものを磁化して用いる。永久磁石材料に関する日本産業規格としてJIS C 2502、その試験法に関する規格としてJIS C 2501が存在する。 実例としてはアルニコ磁石、フェライト磁石、ネオジム磁石などが永久磁石である。これに対して、電磁石や外部磁場による磁化を受けた時にしか磁石としての性質を持たない軟鉄などは一時磁石と呼ばれる。 1930年(昭和5年)、日本の冶金学者三島徳七は、鉄‐ニッケル合金の磁気非可逆性について究明する中で、鉄にニッケルを加えたニッケル鋼は磁石とならないが、この合金にアルミニウムを加えることにより強大な永久磁石となることを発見した。これにコバルトや銅を加えるなどの改良の末、1934年(昭和9年)6月23日に、強磁性合金を発明して特許を取得した(96371号)。

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  • 永久磁石(えいきゅうじしゃく、permanent magnet)とは、外部から磁場や電流の供給を受けることなく磁石としての性質を比較的長期にわたって保持し続ける物体のことである。強磁性ないしはフェリ磁性を示す物体であってヒステリシスが大きく常温での減磁が少ないものを磁化して用いる。永久磁石材料に関する日本産業規格としてJIS C 2502、その試験法に関する規格としてJIS C 2501が存在する。 実例としてはアルニコ磁石、フェライト磁石、ネオジム磁石などが永久磁石である。これに対して、電磁石や外部磁場による磁化を受けた時にしか磁石としての性質を持たない軟鉄などは一時磁石と呼ばれる。 1930年(昭和5年)、日本の冶金学者三島徳七は、鉄‐ニッケル合金の磁気非可逆性について究明する中で、鉄にニッケルを加えたニッケル鋼は磁石とならないが、この合金にアルミニウムを加えることにより強大な永久磁石となることを発見した。これにコバルトや銅を加えるなどの改良の末、1934年(昭和9年)6月23日に、強磁性合金を発明して特許を取得した(96371号)。 (ja)
  • 永久磁石(えいきゅうじしゃく、permanent magnet)とは、外部から磁場や電流の供給を受けることなく磁石としての性質を比較的長期にわたって保持し続ける物体のことである。強磁性ないしはフェリ磁性を示す物体であってヒステリシスが大きく常温での減磁が少ないものを磁化して用いる。永久磁石材料に関する日本産業規格としてJIS C 2502、その試験法に関する規格としてJIS C 2501が存在する。 実例としてはアルニコ磁石、フェライト磁石、ネオジム磁石などが永久磁石である。これに対して、電磁石や外部磁場による磁化を受けた時にしか磁石としての性質を持たない軟鉄などは一時磁石と呼ばれる。 1930年(昭和5年)、日本の冶金学者三島徳七は、鉄‐ニッケル合金の磁気非可逆性について究明する中で、鉄にニッケルを加えたニッケル鋼は磁石とならないが、この合金にアルミニウムを加えることにより強大な永久磁石となることを発見した。これにコバルトや銅を加えるなどの改良の末、1934年(昭和9年)6月23日に、強磁性合金を発明して特許を取得した(96371号)。 (ja)
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  • 永久磁石(えいきゅうじしゃく、permanent magnet)とは、外部から磁場や電流の供給を受けることなく磁石としての性質を比較的長期にわたって保持し続ける物体のことである。強磁性ないしはフェリ磁性を示す物体であってヒステリシスが大きく常温での減磁が少ないものを磁化して用いる。永久磁石材料に関する日本産業規格としてJIS C 2502、その試験法に関する規格としてJIS C 2501が存在する。 実例としてはアルニコ磁石、フェライト磁石、ネオジム磁石などが永久磁石である。これに対して、電磁石や外部磁場による磁化を受けた時にしか磁石としての性質を持たない軟鉄などは一時磁石と呼ばれる。 1930年(昭和5年)、日本の冶金学者三島徳七は、鉄‐ニッケル合金の磁気非可逆性について究明する中で、鉄にニッケルを加えたニッケル鋼は磁石とならないが、この合金にアルミニウムを加えることにより強大な永久磁石となることを発見した。これにコバルトや銅を加えるなどの改良の末、1934年(昭和9年)6月23日に、強磁性合金を発明して特許を取得した(96371号)。 (ja)
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  • 永久磁石 (ja)
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