春秋時代(しゅんじゅうじだい)(中国語: 春秋時期|拼音: Chūnqiū shíqī)は、古代中国における周王朝の後半期に位置する時代であり、周が東西に分裂した紀元前771年から、現在の山西省一帯を占めていた大国「晋」が三国に分裂した紀元前5世紀までの、およそ320年に渡る期間を指す。この春秋時代の呼称は、周代に成立した儒家経典の一つである歴史書「春秋」から取られている。 紀元前771年に発生した反乱から周王朝は東周(洛邑)と西周(鎬京)に分裂し、その二十年後に東周が西周を下して王権を一本化するも往年の勢力はほぼ失われていた。周王朝の下での秩序が喪失した事で、現在の中国大陸全域に割拠する大小合わせて二百以上の諸侯は独立状態となり、自国の存続と他国の克服を目指して互いに争うようになった。なお、周王の権威は依然重視されていたので、周王の名代として諸国を束ねる「覇者」の座に就く事が諸侯たちの目標となった。 春秋時代と戦国時代を合わせて春秋戦国時代と一括して扱われる事も多い。洛邑を都にした紀元前771年以降の周王朝を東周と呼ぶ事から東周時代とも別称される。春秋時代と戦国時代の境目を何時とするかには諸説あり、晋が三国に分裂した紀元前453年か、その三国が正式に諸侯となった紀元前403年とするのが最も広く採用されている。 詳細は「春秋戦国時代」を参照