北虜南倭(ほくりょなんわ)とは、明の嘉靖帝の時代に、南北から明朝が外敵に脅かされたことを指す。北虜はモンゴル人、南倭は倭寇(後期倭寇)を指す。嘉靖年間を通じて、中国はこうした外敵に悩まされ続け、明の統治面での問題点も多く白日の下にさらされることとなった。日本人は、日本は東アジア(中国、朝鮮)の東方に位置すると考えているが、中国の感覚からすると日本は南方に位置するようで、「南倭」と表現している。