バス・ラピッド・トランジット(英: bus rapid transit, BRT)とは、バスを基盤とした大量輸送システムである。日本語ではバス高速輸送システム(バスこうそくゆそうシステム)とも呼ばれる。 世界初のBRTシステムは、1974年に南アメリカ・ブラジルのクリチバで開業した統合輸送ネットワーク(RIT, Rede Integrada de Transporte)である。同システムは、2000年に同じ南米にあるコロンビアのボゴタで開業したTransMilenio(TransMilenio)を例として、ブラジル及び世界中の多くの類似システムに影響を与えた。 2014年10月時点で世界186都市でBRTが運行され、路線の総延長距離は4757キロメートルに達する。世界の1日当たりのBRT推定乗降客数は約3170万人とされ、33都市で運行されているブラジルなどラテンアメリカでは、世界最多の60路線が存在し、推定乗降客数は約1970万人である。後述するように、日本でも導入や検討が進んでいる。