陰陽道宗家(おんみょうどうそうけ)とは、陰陽道に由来する一族、一門において嫡流(正流)の宗家(家元)、またはその当主を指す歴史的名称。平安時代中期~後期以降、賀茂氏とその嫡流末裔勘解由小路家が暦道、安倍氏とその嫡流末裔土御門家が天文道の宗家として、代々家学を世襲してきた。この2家を合わせて「安賀両家」と呼ばれたが、江戸時代に賀茂氏が衰退して以降は、もっぱら土御門家を示す通称となった。 明治維新後の1870年(明治3年)に至り、新政府は「天社禁止令」を発布し、陰陽道を迷信として廃止させた。よって、この時点で土御門家は家学の陰陽道から離れ、そもそも陰陽師なる役職が公的存在性を失った上、戦後天社土御門神道が再興されたが、土御門家現当主は一切関与しない姿勢でいるため、明治以降現代において「陰陽師」、「陰陽道宗家」などといった役職は存在せず、民間的な存在有無は別として、公的には現存しない。