赤色矮星 (せきしょくわいせい、英: red dwarf) とは、主系列星(矮星)の中で特に小さく低温な恒星のグループである。主にスペクトル型がM型の主系列星を指すが、低温のK型主系列星の一部を含めることもある。表面が低温で赤色にみえるため、この名がある。 赤色矮星は、少なくとも太陽の近傍においては銀河系の恒星の中で最も一般的なタイプの恒星である。しかし光度が小さいため、個々の赤色矮星を観測するのは容易ではない。地球からは、狭義の赤色矮星に該当する恒星で肉眼で見ることができるものはない。太陽に最も近い恒星であるプロキシマ・ケンタウリは赤色矮星であり、太陽系に近い恒星60個のうち50個が赤色矮星である。ある推定によると、赤色矮星は銀河系内の恒星のうち4分の3を占める。 太陽に近い最も低温な赤色矮星の表面温度は 2000 K 程度であり、最も小さいものは半径が太陽の 9% 程度、質量は太陽の 7.5% 程度である。これらの赤色矮星のスペクトル型は L0 から L2 となる。非常に重い褐色矮星のうち金属量が低い天体は 3600 K 程度の有効温度を持ちスペクトル型が晩期M型であるため、赤色矮星と褐色矮星はスペクトル分類上はある程度の重複がある。