聖槍(せいそう、伊: Sacra Lancia、仏: Sainte Lance、独: Heilige Lanze、英: Holy Lance)は、磔刑に処せられた十字架上のイエス・キリストの死を確認するため、わき腹を刺したとされる槍である。 イエスの血に触れたものとして尊重されている聖遺物のひとつ。新約聖書の「ヨハネによる福音書」に記述されている(19章34節)。ヨハネ伝の作者は、仮現説論者に対し、この箇所で、イエスが一度死んだことを強調しているとも考えられる。またキリスト受難の象徴でもある。槍を刺したローマ兵の名をとって、ロンギヌスの槍(伊: Lancia di Longinus、仏: lance de Longin、独: Longinuslanze、英: Lance of Longinus)とも呼ばれる。 また英語圏では、俗称である運命の槍(英: Spear of destiny)の名でもよく知られる。 聖遺物崇敬が高まった時代にいくつかの「聖槍」が発見され、現在も複数が保存されている。