新安沈船(しんあんちんせん)は、1975年に韓国の全羅南道新安郡の沖で発見された沈没船。新安沈没船、新安沖沈没船などの名称でも呼ばれる。船型は中国の伝統的な外洋船のジャンクに属する。調査の結果、この沈没船は発見された木簡から、東福寺再建のため元に派遣され、帰途の1323年に中国の慶元(現在の寧波)から日本の博多に向かっていた貿易船だったことが判明した。中国の元王朝時代の陶磁器や銅銭を大量に積んでおり、当時の東アジアの貿易を知る上で貴重な資料となっている。また、韓国の水中考古学が発展するきっかけにもなった。