名古屋市電の車両基地(なごやしでんのしゃりょうきち)では、名古屋市が運営していた路面電車(名古屋市電)の車両基地(車庫・車両工場)について記述する。 市電の車庫は「電車運輸事務所(でんしゃうんゆじむしょ)」と呼ばれ、簡単な車両検査や修理、車両の運用、乗務員の管理を行っていた。車両工場は電車の全般検査や重要部検査を担当する検修工場であった。 最盛期の1960年(昭和35年)には8か所の運輸事務所と1か所の車両工場を擁したが、名古屋市電が廃止される1974年(昭和49年)3月31日までにすべての車庫・車両工場が閉鎖された。跡地は都心に残されたまとまった広さの土地であったため、多くが公営住宅(市営住宅)やマンションに転用された。