平野線(ひらのせん)は、大阪府大阪市西成区の今池停留場から同市平野区の平野停留場までを結んでいた南海電気鉄道の軌道路線。 今池駅で南海阪堺線(現在の阪堺電気軌道阪堺線。厳密にいうと、今池駅から約100m南側にある南海天王寺支線と立体交差する鉄橋を越えた地点)から分岐し、現在の阪神高速14号松原線にほぼ沿う形で平野駅までを結んでいた。平野駅は現在の西日本旅客鉄道関西本線(JR西日本)の平野駅や大阪市営地下鉄谷町線(現・Osaka Metro谷町線)の平野駅とは別の位置にあった。 開業以来、大阪市中心部と同市南東部を結ぶ交通手段として重要な役割を担ってきたが、1980年(昭和55年)11月27日に当路線の阿倍野 - 西平野間のほぼ真下に沿って大阪市営地下鉄谷町線の天王寺 - 八尾南間の路線が延伸開業したため、それまで担ってきた役割を同線に譲るかたちで同日限りで廃止され、66年の歴史に幕を閉じた。