ビロウ(Livistona chinensis、蒲葵、枇榔、檳榔)は、ヤシ科の常緑高木。漢名は蒲葵、別名はホキ(蒲葵の音)、クバ(沖縄県)など。古名はアヂマサ。 ビロウの名はビンロウ(檳榔)と混同されたものと思われるが、ビンロウとは別種である。 葉は掌状に広がる。ワシントンヤシにも似るが、葉先が細かく裂けて垂れ下がるのが特徴である。東アジアの亜熱帯の海岸付近に自生する。分布地は中国大陸南部、台湾、日本の南西諸島および九州と四国南部である。九州での自生地は鹿児島県、宮崎県が主で、次が長崎県の五島列島・阿値賀島(平戸)・田平(九州本島最北自生地)。北限は福岡県宗像市の沖ノ島とされるが、福岡県のものは江戸時代以降に平戸から移植されたことが調査で判明している。