カルナック神殿(カルナックしんでん、アラビア語: معبد الكرنك 、英語: Karnak Temple、Temple of Karnak 、またはカルナック神殿複合体、英語: Karnak Temple Complex)は、古代エジプトの神殿複合体であり、カルナク (Karnak 〈[ˈkɑːr.næk]〉) とも記される。エジプトの首都カイロからナイル川を南におよそ670キロメートルさかのぼった東岸に位置し、新王国時代(紀元前1550-1069年頃)に繁栄した古代の首都テーベ(古名ワセト、Waset、現在のルクソールとその近辺)に建てられた。その巨大都市テーベの一部であるカルナック複合体の名は、近隣にあって一部を取り囲む、ルクソールの北およそ3キロメートルにある現代の村、エル=カルナックより名付けられている。西岸には歴代の王が眠る王家の谷や貴族の墓、ハトシェプスト女王葬祭殿などがあり、1979年、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)の世界遺産に登録された「古代都市テーベとその墓地遺跡」の一部である。歴代の王が寄進して増改築を重ね拡張された巨大な複合体であり、中心はアメン神(アモン、アムン、アメン=ラー、アムン=ラー)に捧げられたアメン大神殿複合体(アメン=ラーの神域)となっている。