1964年アメリカ合衆国大統領選挙(1964ねんアメリカがっしゅうこくだいとうりょうせんきょ、英語: United States presidential election, 1964)は、アメリカ合衆国史の中でも最も一方的な選挙の一つになった。現職大統領リンドン・ジョンソン(民主党)は、前任者ジョン・F・ケネディの暗殺で1年足らず前に大統領職を継いだが、ケネディ人気にうまく自身も乗せることができた。ジョンソンはまた、対抗馬である共和党でアリゾナ州選出アメリカ合衆国上院議員バリー・ゴールドウォーターを、1930年代に創られた社会福祉プログラム(例えば社会保障)の廃止を望んでいる右派だと批判した。さらにゴールドウォーターならば、この国をソビエト連邦との核戦争に突入させるかもしれないと主張した。ジョンソンはこれらの要素をうまく働かせて、50州のうち44州とコロンビア特別区を制し、容易に当選した。2007年時点で、ジョンソンとゴールドウォーターの一般選挙における得票率差22.6ポイントは大統領選挙の歴史の中で5番目に大きなものである(これより上位に来るものは1920年、1924年、1936年および1972年の選挙)。ジョンソンは一般選挙で61.1%の得票率となったが、これは1820年以降の大統領候補者が得たものとしては最高となっている。