官司請負制(かんしうけおいせい)とは、公家社会において、特定の氏族が特殊技能を家職・家業としてそれに関連する官司を支配し、その上首(責任者)にあたる官職を世襲する体制のこと。律令制の衰退する平安時代後期に発生し、中世もしくは幕末に至るまで継続した。 官司請負制によって継承されるのは、単にその官職が持つ地位や名誉、職権のみではなく、それに付属する所領や課税権限など様々な経済的な権益などを伴っていた。これを「職」と称する。