『ザ・カブキ』(英語: The KABUKI)は、フランスの振付家モーリス・ベジャールが歌舞伎『仮名手本忠臣蔵』を題材として、佐々木忠次の率いるチャイコフスキー記念東京バレエ団(以下「東京バレエ団」)のために振り付けたバレエ。2幕9場で構成され、上演時間は約2時間。 黛敏郎がこのバレエのために書いた音楽は、管弦楽、下座音楽(げざおんがく)、電子音楽などを組み合わせたもので、四十七士全員が切腹するラストシーンでは、黛が1958年に作曲した『涅槃交響曲』の終楽章が使われている。 1986年 4月に東京で初演された後、パリ・オペラ座、ミラノ・スカラ座などヨーロッパの主要都市の劇場で上演され成功を収めた。以来、同バレエ団専用のレパートリーとして国の内外で再演が繰り返されており、ベジャールの追悼公演(2008年、ローザンヌ)、佐々木の追悼公演(2016年、東京)においても本作品が上演されている。