『白蟻の巣』(しろありのす)は、三島由紀夫の戯曲。三島にとって初めて成功した3幕物の長編戯曲で、この作品により、三島の劇作家としての地歩が築かれた。ブラジルでコーヒー農園を経営する夫婦と、その使用人夫婦の間の複雑に絡み合う奇妙な姦通関係のドラマを描いた作品。三島が初の世界一周旅行(詳細は『アポロの杯』参照)でブラジルのリンスを訪れた際に滞在した多羅間俊彦の農園で「白蟻の巣」を見たことが、『白蟻の巣』創作のヒントとなった。