深坂越(ふかさかごえ)は、野坂山地に位置し福井県敦賀市と滋賀県長浜市を隔てる標高364メートルの峠である。この峠を含む敦賀 – 塩津間の道を指すこともあり、その場合峠のみを指して深坂峠と呼ぶ。塩津山越え・塩津道とも呼ばれ、深坂越ないし新道野越を経由して塩津と敦賀を結ぶ経路は塩津街道(五里半越)と呼ばれる。古代から用いられた道路であるが、新道野越が整備された近世以降は重要性は薄れた。21世紀初頭現在は深坂古道の呼称でハイキング・コースとして整備されており、道中には平重盛の運河伝説にちなむ深坂地蔵[堀止(め)地蔵・塩かけ地蔵]や笠金村・紫式部の歌碑などがある。