御殿(ごてん)および御茶屋(おちゃや)は、江戸時代に将軍や大御所および世子が江戸近郊へ旅行や外出する際に利用するため、江戸幕府が江戸城外の各地に設置した施設である。宿泊用としたものが「御殿」、小規模なものが「御茶屋」とよばれた。 御殿と御茶屋の区別は、南関東では概ね明瞭であったが、美濃・近江等では御茶屋御殿と称され、曖昧だった。 南関東以外では駿豆以西京都に至る街道沿いと北関東(日光方面)に分布した。また、幕府にならって大名が設置した御殿・御茶屋もあった。