ヴァイタスコープ(英: Vitascope)は、映画史初期の映写機である。フィルムがレンズの前で1コマずつ一瞬停止する仕組みの間欠機構を使用して、映像をスクリーン上に映写する仕組みである。使用するフィルムは長さが約15メートルで、ループ状になっているため何度も繰り返して映写できた。1895年にアメリカの発明家とが「」の名称で開発し、1896年にその権利を手に入れたトーマス・エジソンの映画会社エジソン社が商品化した。エジソンは発明に関与していないが、商業的価値を高めるために「エジソンのヴァイタスコープ」として宣伝された。1896年4月にニューヨークで初公開され、アメリカ国内で広く普及したが、すぐにシネマトグラフなどの競合する映写機に淘汰され、1年足らずで販売を終えた。アメリカ国外のいくつかの国でも上映されており、日本でも1897年に2つの興行系統により上映された。